少年サッカー 浮き球への対処法 ~空間認知能力の養成がポイント!~

こんにちは。

ジュンタローです。

いきなりですが、

浮いたボール(浮き球)が飛んでくると逃げてしまう子っていませんか?

「あっ、また逃げた!」

「あー、どうして早くボールに触らないの・・・」

とモヤモヤしたことのあるお父さん、お母さんも

多いのではないでしょうか。

そこで今回は、

浮いたボール(浮き球)をこわがる子、

浮いたボールから逃げてしまう子に対する声のかけ方、

対処法についてご紹介させていただきます!

ではどうぞ!

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「浮き球」の飛んでこないサッカー(試合)はない!

少年サッカーでは、

「ボールポゼッション」を中心としたサッカーが基本となるため、

※ボールポゼッション=ポゼッションとは、「所有」「所持」という意味。
 相手にボールを奪われることなく、味方同士でパスをつなぎながらゴールを目指す戦術のこと。

ロングパス(相手の裏などを狙ったロングキック)を主体としたサッカーではなく、

ショートパス(2~3人のスモールグループで相手守備を崩す戦術)を主体としたサッカー

が基本スタイルになるチームが多いと思います。

それでも、サッカーの試合では必ずボールは浮きます。

小学1・2年生くらいまでは、それほど浮いたボールが飛んでくることはないですが、

小学3年生以上になると、子どもたちの蹴る力もついてきますので、

浮き球の頻度もグッと多くなってきます。

例えば、

・相手選手によるクリアボール

・味方選手によるパス

・ゴールキック

・スローイン

・コーナーキック

・ゴールキーパーのパントキック

などなど。

浮いたボールは「ルーズボール」であり、相手選手よりも先に触ることで

「マイボール」にできる確率が高くなります。

※ルーズボール・・・「こぼれ球」とも呼び、どちらのチームにも支配されていない状態のボール

※マイボール・・・自チームが支配している状態のボール(My Ball)

よって、

浮いたボール(浮き球)を、いかに相手選手よりも早くコントロールすることができるかどうか

が、サッカーの試合での勝敗を大きく左右するといっても過言ではありません。

サッカーは、

1つのボールを相手チームの選手と奪い合う競技

のため、

相手よりも「早く」「先に」自分のものにする必要があるのです!

なぜ、逃げてしまうのか?

では、

どうして浮き球から逃げてしまうのでしょうか?

どうして「見ているだけ」の状態になってしまうのでしょうか?

答えはタンジュン!

「こわい」からです。

地面にあるボールを扱うことは平気でも、

腰から上に上がったボール、特に顔よりも高く上に上がったボールには

「恐怖心」が生まれます。

「ボールが顔や頭に当たったら痛そうでイヤだな、、、」

「胸でボールを触るって、、、失敗したら顔に当たるじゃん!」

なんて感じでしょうか。

 

うちの子もそうでした。。。

小学3年生になり、浮いたボールが飛んでくることが多くなった試合で

「んっ?」

と思う場面が何度かありました。

「どうして早くボールに触らないんだ??」

「なんで逃げてるんだ???」

「そうか、きっと浮いたボールがこわいんだな」

と。

妙に納得をしてしまいましたが、そこからは

「浮いたボールに慣れる・怖がらない」ための遊び(練習)を考え、

2人で少しずつ取り組み始めました。

練習方法は(何をしたか)?

① キャッチボール

まずはキャッチボールです。

「野球じゃん!」

というツッコミが聞こえてきそうですが、これがホントに大切。

いきなり「大きなサッカーボール」を使うのではなく、

「小さな野球のボール」から始めましょう!

「小さい」方が、恐怖心は少なくなるものです。

※ゴムボールの方がより最適です=当たっても痛くないですから

本格的にグローブをはめてやる必要はありません。

素手で十分です!

キャッチボールをすることで、

空中に飛んでくるボール(浮き球)に対する恐怖心を

少しずつ克服していきましょう。

そう、「慣れ」ですね。

我々が子どものころは、サッカーよりも野球をしている子どもの方が多く、

「キャッチボール」は当たり前の風景でした。

しかし ここ最近は(ここ20年ほど?)、

公園でキャッチボールをしている子どもの姿をみることはほとんどなくなりました。

これが、サッカー界でも問題視されることのある「空間認知」能力の低下

につながっている要因とも考えられています。

「空間認知能力」

という言葉を聞いたことはありますか?

空間認知能力とは、

空間にある物体の位置や形状などを瞬時に正確に認識する力

のことを言います。

サッカーにおいては、

ボールの飛んでくる軌道や速さ、他の選手がどこにいるかなどの状況を

瞬時に見極めることで、プレーの質を高めることにつながります。

反対に、

この「空間認知」ができていないと、

ボールがどこに、どれくらいの速さで飛んでくるのかが分からず、

ボールの落下地点に入ることができません。

よく目にする、ボールを「かぶって」しまう状態ですね。

結果、相手に先にボールを触られ、ボールを失うことにつながります。

まずは一緒にキャッチボールをすることで、

浮いているボールへの恐怖心を取り除くとともに

「空間認知能力」を高めていきましょう!

※2022年カタールにて開催されたFIFAワールドカップで活躍をした

「遠藤  航」選手も、小学生当時に父親とキャッチボールをしていたと報道されていましたね。

そして、遠藤選手の父親の狙いは、この「空間認知能力」の獲得にあったと話されていました。

② 一人でできる練習_その1

次は、実際にサッカーボールを使ってみましょう!

まずは、自分一人でできる練習方法(その1)。

自分で(両手で)頭より少し高いくらいの高さにボールを投げて、

落ちてきたところを両手でキャッチします。

これも「空間認知」能力を高める練習の1つです。

初めのうちは、落ちてきたボールを胸やお腹のあたりで

両手を「お皿」のようにしてキャッチします。

簡単にできるようであれば、

もう少し高さを上げてみてください。

または、

ボールを上に投げたあとに、

・手をたたいてから(1回→2回→3回と少しずつ回数を増やす)

・「頭」を触ってから

・「頭 → 肩」を触ってから

・「頭 → 肩 → お腹」を触ってから

キャッチするよう、少しずつ難易度を上げてみましょう!

次のステップとしては、

落ちてきたボールを

自分の頭(オデコ)の前でキャッチします。

両手で三角形を作ってキャッチするイメージです。

これも少しずつ高さを上げていき、

・スキップをしながら

・ジャンプしてより高いところで

キャッチできるようチャレンジしてみてください。

③ 一人でできる練習_その2

次は、足でコントロールします!

自分で(両手で)頭の高さくらいにボールを投げて、

ボールが落ちてきたところを足でコントロール(トラップ)する練習です。

はじめはたぶん、

浮いているところ(ボールが空中にある状態のところ)をムリに

おさえようとするでしょう。

そうすると、

足を高くあげることになり、ボールをうまくコントロールできません。

正解は、

「ボールが落ちてきたところ=地面に着く瞬間」に“かぶせる”ようにおさえること

です。

基本的には「インサイド」でかぶせます。

インサイドでのコントロールができるようになったら、

「アウトサイド」でのコントロールにもチャレンジしてみましょう!

※もちろん、利き足だけでなく、苦手な方の足(多くの場合は左足ですね)

でも練習をしましょう!

さらに、じょうずにできるようになってきたら

少しずつ投げるボールを高くしていきましょう!

この練習を繰り返すことで、

浮いたボールをコントロールする基礎が身につきます。

④ 2人組でできる練習_その1

次のステップは「2人組」で行います。

3メートルくらい離れた場所から、浮いたボールを手で投げて(下手投げ)

コントロールする練習です。

自分で上へ投げてコントロールする練習から、

より「リアリティ」のある内容へのステップアップです。

はじめは、体の正面に投げてコントロールをします。

慣れてきたら、

・高さを変える(高いボール、低いライナー性のボール など)

・幅をとる(左右に動かす)

・距離を伸ばす(3M → 4M → 5M・・・)

など、難易度を少しずつ上げていきましょう!

⑤2人組でできる練習_その2

次は、

地面に一度、ボールをたたきつけてから空中へボールを上げる

「ワンバウンドボール」でのコントロール練習です。

うちの子、コレが苦手です、、、(汗)

いや、苦手でした。

ボールを地面にたたきつける際に出る「音」がこわいようで、

一瞬 “ビクッ” とひるむんです。

正確には、一歩(半歩?)後ろへ下がってしまいました。

こわがらない(うしろへ下がらない)ためには、慣れるしかありません。

「2人組でできる練習_その1」と同様、

はじめは短い距離、低いボールからスタートし、

(距離が短く、それほど高さのないボールであれば、

地面にたたきつけた際に出る音も小さくなります)

徐々に高さと距離を伸ばしていきました。

そして、

自分の背丈よりも随分と高いボールをコントロールできるようになったころには、

ワンバウンドボールに対する恐怖心もなくなっていたように思います。

また、その頃には一歩下がるのではなく、「一歩前へ出て」コントロールできる

ようにもなっていました。

何事も「ステップバイステップ」ですね!

いきなり問題を解決しようとするのではなく、

焦らず、少しずつ、ゆっくりと階段をのぼるように進めていきましょう!

⑥2人組でできる練習_その3

最終段階は、

10Mほど離れた場所からパントキックしたボールをコントロールする練習です。

※パントキックとは・・・ゴールキーパーがキャッチしたあとに、手からボールを放し

そのまま足でインパクトするキックのこと

この練習もこれまでと同様、

距離を変えてみたり、

高さを変えてみたり、

左右にふってみたり、

ときにはワンバウンドになるボールを蹴ってみたり、

と、様々な試合の状況に合わせたボールを意図的に蹴ることで

よりリアリティのある内容になりますね。

さらに、

一緒に練習してくれる友達を入れて、2人で競り合うように

コントロールをする形式にすれば

より「試合に近い」内容となります!

ここまでくれば、

「空間認知能力」も養われつつある状態であると言えます。

⑦2人組でできる練習_その4

これまでは「コントロール(トラップ)」することを目的とした練習方法

をご紹介してきましたが、最後は

「空中にあるボールをキックする=ボレー」の練習です!

2人組になり、

一人がボールを手で投げて、それをキックで返す

単純な練習です。

これは、サッカー経験者の方であれば一度はやったことがある練習ですね。

我が家では、

・インサイドキック

・インステップキック

・左右に1~2Mほど「ふって」インサイドボレー

・左右に1~2Mほど「ふって」インステップボレー

の4種目を、左右ぞれぞれ20回ずつ取り入れています。

中学生以上であれば、

「ヘディング」の要素も少しずつ取り入れると良いかもしれませんね。

いずれも、

空中にあるボールをしっかりとコントロールできる(狙ったところに蹴ることができる)

スキルの獲得を目的として行っています。

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言葉で伝えたこと

上記のように、

ステップバイステップでトレーニングを積むことと同時に、

言葉で伝えたこともあります。

それは、

「どうして、浮いたボールをコントロールしないといけないのか」

について、そして、

「どうして、相手より先に触らないといけないのか」

について。

はじめの問いに対しては

浮いているボールは扱いにくく、うまくコントロールがしにくい

ということを。

2つ目の問いに対しては

ボールを支配すること(ポゼッションすること)でゲームを有利に進めることができる

ということを説明しました。

浮いているボールが扱いにくいということは、

実体験をもって理解は早かったですね。

だからこそ、

できるだけ早く、ボールを地面に落ち着かせること!

そして

早くマイボールにする(ボールを支配した状態にする)こと!

をアタマでも理解してもらいました。

ただし、ゴール前は別です。

攻撃をしている場面では相手選手がクリアするよりも早くシュートを!

→ ボレーシュート、ヘディング

ゴールを守っている(守備をしている)場面では、相手選手に触られるよりも先にクリアを!

→ ボールをゴール前から遠ざける

ことが必要になってきます。

このあたりについては、

テレビでプロ選手の試合を観ながら話すと、より効果的です!

※我が家では、2022ワールドカップの試合映像を観ながら話しています。

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まとめ

浮き球、浮いたボールをこわがる子への対処法について、

僕自身が息子に試してきたこと、

スクールやチームで取り入れてきたこと

について書きましたがいかがでしたでしょうか。

「うちでも試してみよう!」

「このアイデア、いいな!」

と思っていただければうれしいです。

ちなみにもう1つ加えると、

キャッチボールと同様に「空間認知能力」を養う遊びとして

「バトミントン」を挙げたいと思います。

子どもと一緒にやると、最初のうちは

なかなかラリーが続かないためつまらいと感じるかもしれませんが

続けてやっているうちに段々と上手になっていきます。

うちの息子も、今では中学生の姉と対等に打ち返せるようになりました。

あなたも是非、遊びながら空間認知能力の向上を目指してみてください!

 

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